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5.お客様からのクレームが苦痛。 どのように対応すればいいか?
クレームを受けた後は、なんとなく後味が悪く、つらく悲しい気持ちになりがちです。そのような気持が嫌で、クレームが怖い、苦手だと思うのは、ごく当たり前のことです。時には、それによってストレス状態になり、いろいろな身体的症状につながることもあります。
なにかその場にふさわしくない激しい怒りを表す人に対して、多くの場合「そんなに怒らないで、落ち着いて!」というようなことを言うことがあります。そう言いたい気持ちは分かりますし、たしかに正しいことなのです。ところが、このような言葉はかえって相手の怒りを大きくしてしまうのです。
このような時は、相手が今、どのような状態にいるかを知ることが大切です。そして、少し大げさなくらい、相手を理解しようとする意志を示すことが必要なのです。
相手の怒りを否定せず、むしろその怒りをそのまま受けとめながら、「あなたがご不満だということは、よく分かりました。あなたに対して、私はまず、何をすればよいのでしょうか?」と聴くことが、一番効果のある方法なのです。
このような対応をすれば、お客様の興奮は、ほとんどの場合おさまります。少なくとも興奮している状態が、落ち着きに向かいます。攻撃してくる人には、徹底して相手への理解を示すと、たとえ自分の要求が100%賛成されなくても、自分の主張や言い分を理解されたように感じて、怒りのエネルギーが低下してくるからです。
そして、怒りが低下したと感じた時に、こちらの言い分や必要なことを伝えるようにします。少し、練習が必要ですが、このやり方ができれば、必ずうまく対応できます。
しかし、時には激怒するタイプではなく、すっかりすねてしまい見捨てるような言い方でクレームをつけるお客様もいます。この場合は、全く別の方法をとります。つまり、今度は、相手に積極的にこちらの気持ちを伝えます。
このタイプのお客様は、自分に注目して欲しいと考えています。ですから、こちらがお客様のことをどのように考え、どのような気持ちでいるか、どのように対応したいと思っているかなど、いかにお客様を大切に思っているということを真剣に相手に伝えます。
見捨てるような言い方をするお客様には、心をこめてこちらの相手への思いを伝えましょう。