蓄音機とは?
蓄音機は、1877年エジソンによって発明された、レコードを回転させて針先でミゾの振動を振動膜に伝えホーンで拡大する装置です。
(エジソン自身、蓄音機の発明は大変なお気に入りでしたが、主にビジネスのための録音機としてしか考えていませんでした。
音楽を楽しむためのものではなかったのです。)
回転部分は手動、電動モーター、ゼンマイの順に作られました。ゼンマイが後というのは意外と思われるかもしれません。
振動膜にはガラス、マイカ(雲母)、アルミ、銅、紙やベークライトのものもあります。
ミゾの振動方式には縦振動と横振動の二種類があります。レコードの種類として、円筒と円盤に分けられます。
1877年、トーマス・A・エジソンが初めて人の声を録音することに成功した蓄音機です。
ファースト・ティンフォイルと呼ばれています。
錫箔をドラムに巻いて手回しで録音しました。
(林コレクション所蔵)
電蓄との違い
電蓄とは、針先で拾った溝の振動を小さな電流に換えてアンプで拡大するもので、ホーンの代わりにスピーカーを使用しています。
蓄音機の名称
- アメリカ
- エジソン社 フォノグラフ
- ビクター社 トーキングマシーン
- コロンビア社 グラフォフォン
- ヨーロッパ
- グラモフォン
- 日 本
- 蘇言器 蘇音器 蓄音機
めずらしい蓄音機
下の写真は、イギリスの古い劇場から出た物です。
劇場を壊すとき片付けていて見つかった、かぼちゃの形をした蓄音機です。
劇の小道具として使われた物で、最初来たときはとてもレコードを演奏できませんでしたが、修理をして音がきちんと鳴るようにしました。
きっと劇場で、多くの子供たちを楽しませたことでしょう。
※幅41×奥行き47×高さ37cm
※本体は紙製です
SPレコード
1925年頃、78回転を標準と決めたので、スタンダード・プレイングレコードの略称でSPと呼ばれています。
ショート・プレイの略ではありません。
外国ではSPでは通用しません。
セブンティーエイト(78)、あるいはグラモフォンレコードといいます。